でも、使用後の日常的な手入れを怠ったり、保管状態が悪いまま長期間使わなかったりすることで、鉄瓶がひどく錆びついてしまい金気も強くなってしまった場合は、そのままで使うことに抵抗があると思いますので、積極的に錆び落としをするのもひとつの手です。
先ず、タワシやささら、固めの歯ブラシなどで錆びをしっかりと落としましょう。通常、鉄瓶を使っているときは、お湯の味に影響する湯あかができていたりしている関係で触れてはならない内部も、錆びがひどいようであれば思い切って手を入れてやりましょう。
錆びを落とした後は、だしを取るときに使うパックにお茶殻を詰めて、内部が黒くなるまで煮詰めます。この黒い皮膜は、お茶のタンニンと鉄分が結合したタンニン鉄で、内部全体を覆うことで錆びの進行を抑える役目を果たしてくれるようになります。
そして、お湯がきれいになるまで何度か沸かして捨てるという作業を行ってから、使うようにしてください。もし、また長期間使用しないような場合は、水気を残さないよう軽く空焚きをしてからなるべく乾燥した場所に保存し、こまめに点検、手入れをするようにしてください。